2009年02月12日

構造体が来た!!

IMG_3915.JPG
4月に上棟予定の家の基本構造体である桁材が運ばれてきた。
いやらしい言い方ですが、私が知っている桁材(今回はカスケード材)の中ではこのグレードが1番良いグレードである。
これ以上は化粧材専用のピーラー材くらいかな?
この構造材和風のごく一部の家にしか今は使われない、国産材なら杉もあるが私どもからみると構造体としては若干腰が弱いように感じるので、構造体はいつもこれを使う
製材所の社長も桁材は少なくなったといっていた。
今回も少し無理なお願いを聞いていただき、ご覧のような追い柾取りとしていただいた。
これでも組み上がれば見えなくなってしまう普通の桁なのだ。
これだけ大きな丸太から挽いた材料は手刻みでもサクサクときれいに加工ができる
完全な乾燥材も良いが和風住宅はこれくらいのことしないと味は出ない。
気を抜いたことすると見る人が見れば1秒であっ!!あいつあそこでケチったとばれる 大工は意外とうるさく口が悪い・・・・・・ものだ  こわこわ

IMG_3914.JPG
桁小口方向からはこんな感じ
ひとつひとつの年輪の細かさがわかる、わたしよりえらい先輩の木である
桁には昨年も書きましたがたしか3グレードくらい存在する、一番下のものはではどうか?
私の知る大工さんが自分の自宅に一番下のグレードを注文して使っていたのを見たことがある、初めて見たがこれがまた凄かった!!
あれは木ではなく元は成長のいい夏に急に大きくなる草か?と思った。
年輪が多くないといけないとは言いませんがMAX数本だなんて・・・・
思わず蹴ってしまった・・・・・桐の木だってまだあるゾ!!
いまごろきっと、ガバ ガバでなくガバンッ ガバン!!であろう
でも自分の自宅だからよいのかな?
2番目のグレードは年輪は1番の半分くらい中々悪くはない、普通はこれだ
元の丸太が少し細いことで。いいこともある、それは節の大きさだ、節が小ぶりだから木の弱点である節のところで少し強度が強い、最高等級は木が大きいため日本の木曽ヒノキの節板のように節が大きいからこのことを考え、木を見て使う場所を決めなくてはならない。
ただ届いた木を出てきた順番に墨付けしている訳ではない
ちゃんとした理屈があるのだ
木を4方転がし転がし見て判断して使うところを決める
これに時間かかるのよ ほんとに!!
バサバサ考えないで墨付けていけたらナンボ楽で早いか・・・・・
最後になると当然選ぶ物も減るから頭をひねる
墨つけてる大工さんならこれ読んでウンうんと思ってますよね?
私の頭のCPUはまだPentiumだからより考えてますよ?
いまは、プレカット機械加工だからこんなこと知らなくてもいいのだが、よくよく考えればこんなことも考え決めているのが大工さんだ。
上棟はたぶん4月4日 まままっ 間に合うか自信はないです  ごめんなさい・・
明日からプチ残業します

ではまた!!


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小笠原紀和 大工暦18年

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