2008年06月30日

キツツキになるひと時

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みなさまこんばんわです。
週末こともあろうに、体調を崩し寝込みました  数年ぶりに寝ましたね。
何とかは風邪をひかないって言うけど時代の流れでしょうか?
そんな週末もうひとつの和室の造作に入る、ここで使うのがゴールデンに遠く愛知まで取りに行った鷹タルキ(丸い木) 
天井に使いました まず木の通りを見て上になるほうを決める 次に上場を平らに加工します  ここからが現場での作業、横に回した廻り縁に1本ずつ間違えないようにいびつな形を写す。 
さてどうやっていびつな形を写すのでしょうか?
分かった方はすばらしい!! 考えれば簡単ですが・・・・・
これを丸のラインを出すために3mmのノミで突いて行く円周大体50ミリ、何度となくノミの刃先を移動して突いて行く 少し硬めに仕込むのでエンピツのしるしをカンで
ある程度残しながら進む、しるしを残しすぎるとまるで違う円周になるので穴に入らない。
突いて行く廻り縁は杉材なので柔らかい 少しでも力が強いとノミがめり込みすべてがおじゃん!!というか汚く納まるだけ。
3ミリのノミの先端を長時間持つので指先下のこうがバネ指みたいに固まってしまう
指を戻すのに5秒くらいかかる 結構職業病である
まるでキツツキの仕事だ
合計14ヵ所掘り込んで終了
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角材の竿を使った和室と違い、丸の鷹タルキを使った和室は落ち着いた雰囲気でスッキリ
 丸が天井板との境目でいいカゲを出している 角材にはない丸材だからできる丸に回り込んでできる カゲ この変化が見る人にいいな を与えてくれます。
明日からはダイニングにつくる 大パノラマ工事をはじめます。


2008年06月26日

自然がつくる景色

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毎日通う平屋の家までの道、気になる川のポイントがあります。
この川毎日見ていると朝と夕方ではまた違う表情いや景色?をしている。
今日は朝少し霧が出ていて雰囲気があったので車から一枚パチリ
うっすらと出た霧にだんだん濃くなってきた木の葉、普段より少し多い川の水
毎日見ている景色だから多少の違いも気がつくようになるものですね?
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平屋の家も毎日少しずつ工事も進み、今日は天井、明日は床と完成に向け毎日違う表情になっていきます。
現在に進行状況は65%といったところでしょうか。
造作工事も進み今日の川の表情に負けない位いい味出てきました。
川は表情は自然が作り出したもの、とてもかないませんが
家は大工が造っている、作り手によって同じ間取りの部屋でも雰囲気が違う
のですよ  
私は常に各材料の寸法(サイズ)にこだわりつづけています。
線を細くすっきり見せる究極のサイズにチャレンジしている
買ってきた材料寸面を最小限けずって仕上げて はいっ!!取り付けなんてしない、 これだと小学校時代の前ならえになってしまう 列を乱すのか?
前回の現場より今回の現場はここをあと数ミリ細く・・・。。と答えはいつになったら出てくるのか?
皆さんには、いわなければ分からないことですが 道は長い・・・・・
自然界が偶然作り上げた景色のように自然体がいちばん 感じたときが その部屋に一番の寸面・・・・・・・ナカナカ難しい  ここまでくると 怪しい人?

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今回は特に天井の竿の部分にこだわった 天井板の表情と過去最高の細さに設定した竿とのバランスが私なりですがピタリと来た!! きたぁーーーー!!といいたいトコですがあと2ミリいけるのでは まだまだ 精進あるのみ 道は長い 天竺はまだ見えぬ気分です
明日はオヤジさんが天井を貼ってくれる 続きの間なので 全体のバランスが楽しみ 私は明日からもうひとつの和室に入る 今回の和室には以前お知らせしたあの木を使う いびつな形が作り出す表情 完成が楽しみ 細い横の線が出るでしょうか
和造作もいよいよ乗ってきたあと1ヶ月半 集中力が乱れないように がんばります
次回もまた見てください。
ときどきご意見をいただく関西のS様 昨日もメール着ております ありがとうございます。
廊下の工事は来週になるのでお楽しみに。
ほかにも読んでくれている方 感想待っています よろしく


2008年06月24日

玄関の式台

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こんばんは、今日は現場に人数が多かったので、予定を変更して玄関の式台入れの作業を行いました。 なぜ人数の多いときかって? それは式台の重さにある
非常に重いのだ 
低い所に取り付けることもあり 持って踏ん張るのに腰が痛い・・・・・
4人がかりでとりあえず仮りに設置しました。
材料は水目さくら という木 九州の木だと思ったけど 違うかな?
明日はボート入れて設置に入ります。
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今回は上に乗る上がりかまちが片方の柱に入るので少し大変な作業、両方柱に入ると 大変 チト頭を使う  片方の柱を深く掘り、向かい合う反対の柱を浅く掘る
深いほうに材料を入れ反対の柱を交わして 浅いほうに半分戻す こうすれば両方にしっかりと入り込むこれを職人言葉で(行ってこい!!)といいます 先にいかしておいて材料がかわったら戻す これよくつかいます。
言葉では簡単ですが実際には斜めに入れていくから、対角になり長さがのびたり
イロイロなものが邪魔して行く手を阻むんですよ。
おまけに重いし、でかいから小さい材料相手とは違います。
でも今回は土地がら腰掛けられる式台は重宝されそう  
低めに設置したので上り下りもしやすいと思いまよ。
さくらの式台は経年変化でよい色になります。私の家にもありますが アメ色のいい色になっています。
さて式台が終わったら今度は先延ばしになっていた 廊下の床はり作業!!
約15mもある・・・・・長すぎる・・・ はらねば終わらない 
廊下床にはラオス松の4m1枚ものをはります ラオス松はなかなかの貴重品なので失敗は許されない!! がんばります。


2008年06月21日

さわらの天井

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平屋の家の造作工事は、洋間と水廻り部屋の工事がほぼ終了しました。
うちで一番多いのが和風トイレ(便器はもちろん洋式ですよ)
今回は天井板に木曽五木のひとつ さわらを使いました。
このさわらはなんといっても大工泣かせなのだ。
いちばん泣かされるのが、カンナ掛けをしたときだ、なかなか仕上がらない 
時には1回カンナを掛けただけでもう切れなくなってしまうというか こ がふいてしまう 杉類なので柔らかい木、浴槽などにも使われます。
木曽五木といえば高野槙があります 3年ほど前に岐阜県に材料をみに行ったとき
見たことがありますが 大変きれいな木でした この辺にはなかなか出てこないのでしょうか?
一度使いたいですね もう一度岐阜にいきますか? 
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納戸とウォークインクローゼットには杉の羽目板をはりました。
3.6mと長いのではるのも大変 うちのオヤジさんが一生懸命はっております。
正面から釘打ちなら作業は簡単ですが、今回は釘が見えないようにはるので
ホンザネ加工をチョイス!!
完成は月曜日だそうです。 衣類を置く部屋なのでこんな工夫もしてみました。
次回はいよいよ和造作はじまる!!の予定です。
洋間造作とは一味違う和造作工事の話をお伝えします。

2008年06月17日

さくらんぼ狩り

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先週小笠原建築協力会若手の部?でさくらんぼ狩りに行ってきました。
普段のように仕事場で会うのとは違い、みなさん家族を連れてのツアーということで和やかな一日でした。
3組ほど子ども会の行事などでいけなく残念でした。
昨年は各自出産ラッシュ!!(笑い)と私が忙しかったこともあり中止していましたが、2年ぶりのさくらんぼとなりました。 
まだまださくらんぼ狩りは、初めてという奥様もたくさんいました。
普段一緒に仕事をしているメンバーと家族ぐるみで行くこの様なツアーはよりまとまりが出るように思います。 

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最後に全員でおなじみの記念撮影、目にさくらんぼは毎年ひとりがやってくれますね
若手の部の特徴はなんといっても奥様がみな写真で見るより(笑い)お綺麗なんだとか?  
さくらんぼは山梨の白根町に行きました。さくらんぼはイチゴと違い次から次になるものではないので期間が短い!!タイミングが必要!!どうも今週21日が最終になるようです。
みなさんも白根まで1時間半くらいでいけるので 今週末どうでしょうか? 今年は当たりでどの木もみんな甘かったですよ。 そうそう おしぼりを用意していくと手がふけていいですよ
さくらんぼは、食べ過ぎるとお腹がゆるくなるそうなので注意してくださいね。
また来年も行きたいです。
ここで耳寄り情報!! 先月まで基礎屋の今井工技さんのところで働いていた、
うつみさんが富士市大渕でブルーべり狩り(うつみ農園)を昨年よりはじめました。
場所は脳研病院北側のローソン西側の駐車場を下ってすぐ左だそうです。
30分食べ放題で なななんと!!500円!!だそうです 安いぞ!! 
同じ日に小笠原建築協力会年配の部?のみなさんでいった話ではブルーベリーがこんなに甘いとは思わなかった 今日は目がスッキリだ!!とのことでした。
私も今度の日曜日にさっそく行く予定!!
さて7月はモモ狩りだ!!

2008年06月14日

造作その2

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先日、ブログの感想をみなさまにお願いしました所、返答を頂きました。
ありがとうございました。感謝 感謝 涙涙涙です。
やっぱりご意見や感想をいただくとうれしいですね。 
まだまだご意見ご感想お待ちしています。 お気軽にどうぞ!!
今日は仕上がってしまうと分からない造作仕事の話です。
写真は天井と壁の境に取り付けた廻り縁の角の部分ですが、最近は壁が先に施工され後から廻り縁が主流、私が大工になったときは写真のように廻り縁が先、壁は後だったのだ!!
これだと手間は約2倍、材料の厚さは3倍必要になる、本当の仕事は、
現在では忘れ去られている 困った物だ!! 見た目がよくて早く作ればいいのだろうか?
こんな角の納まりでさえ私の知る限り4つの納め方があるんですよ!!
完成してからでは同じに見えますが・・・・・
今回は写真のように相手の木に3分の2ほど反対の木えを入れ込んで下場は45度にしてあるある こんな仕事を繰り返す、本当は中身ですよ 中身 みなさんあまり気にしないようですが・・・・壁先ならどんなに楽で早いか・・・・・
どうしてこんな複雑にするのか? しっかりとした答えもあるんですよ。
大工が自ら建てる家なのだから最近の仕事に右ならえをする必要はない
これからも、教わったものを次の世代に少しでも残せるように小さなことでもがんばりましょう。


2008年06月10日

白木でつくる

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現在平屋の家は洋室の造作工事を行っています。
今回の材料は窓枠、巾木、廻り縁等すべて青森ひばをチョイスしました。
普段はタモ材が多いですがこのような白木系の枠材もいいですね!! 
木のいいところが肌で伝わると言うかなんとも柔らかな感じです。
現場チェックに来た設計士も見てひとこと、小笠原さんこれいいね、枠どこで買ったの?と質問してきた。
買ってないよ 自分でつくったんだよというと、だよね・・そうだよね・・って、ブツブツ   
いいものはないから自分達でつくるしかないのだ!!
でもつくるのはいいが木のけずりカスが大量に出る これ何かに使えないかと思い
先週牧場まわりをして 牛の寝床にもらっていただけるところを見つけました。
木くずのリサイクル?かな これ牛糞と混ぜると数年後にカブトムシの幼虫がわいてくる、小さいころは裏の畑でよく取った最高200匹くらい捕りましたよ でも今思うと牛糞の中を素手で掘っていたような・・・その手でおやつを・・・・・
次回は同じに見えて数種類の納め方がある、造作工事2をお伝えします。
ところで、このブログを読んでくれている方 たまには感想、質問なんかも送ってください。
楽しみに待ってます。 私の携帯に飛んできますので よろしくお願いしますね。

2008年06月06日

ラジアル来る

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本日作業場に待ちかねていた、ラジアルカッターがやってきました。
この大型木工機械、いったい何をする機械でしょうか?
実はこれ大工の必要な木工機械ではありません 専門は建具屋さん専用の機械
用途は木の繊維に対して直角にミゾをほる機械 そうです組子や格子を簡単に制作できるのです。
今までは木に一本一本墨をし、のこぎりで切り、ノミで欠いていましたがこれなら1本に墨をしておけば後は機械を引くだけ!!あっという間に細かい組子の出来上がり
さてさて これを生かすも殺すも私しだい!! 早速の第一弾はお楽しみですが
私の頭の中にはすでにアイデアが!!制作するときはまたお伝えしますね。
これでまた仕事の範囲が広がりましたね これから天井や壁材、照明器具にと応用させ展開したいと思います。 サービス仕事で行ってきた、子供の階段落下防止柵なんていうものもきれいに作れるので、楽になりましたよ ホント!!

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ためしにひとつ加工して見ました。 手仕事と違う機械らしい滑らかな切り口
このような組み物を作るとき、手仕事だと その人のクセが仕口(加工面)にでる
それがねじれだ 機械にはこれがないとはいいませんが、少ない。
ところで、使い方の指導はやはり建具の後藤さんに頼む!!
またこちらに来たら使い方のご指導をしてくれるようなので楽しみですね。

2008年06月04日

断熱工事終了

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平屋の家、先週断熱工事が終了しました。
最近の住宅業界は高気密 高断熱の工法は無数に存在します
われわれもどれを採用するか 正直迷います。
しかし、ひとつ思うのですがひとつの断熱工法に片寄ってしまうと、家によっては
合う合わないが出てくる 大きく分けると和風と洋風住宅ではつくりがまったく異なるからだ。 特に困るのが和風住宅の高気密化 先に断熱を収めるのが普通のやり方、洋風住宅だと仕上げ材は住まい側から工事を行えるが和風は何事も釘を見せないように制作するので 屋根裏や天井を下に見ながら見えないように釘を打つ、難しいから詳しく書きませんが無理もある だから私はひとつの断熱工法にしぼり扱わない いちばん工事に支障が出ない物 そのお宅の作りに合ったものを採用します。これがいちばんいいのでは? 
今回はトヨタの断熱部門で働いていた方が独立してはじめた アクアフォームを
採用しました。 比較的高気密化も容易にでき経年変化がほかの工法より少ないのが特徴、和風にも無理なくこの先作業ができます 100%とはいいませんがね
多くの断熱は5年で中のガスが抜けるから性能は下がる。
カタログ最初の断熱性能もいいが、家は長く住むのでこの辺の考えも必要
職人は以前も書きましたが先をよみ考えないと 後ではまる!!
断熱の世界は進歩が早い、現在はより薄く断熱効果が期待できる物にスイッチしているように思います。
紙一枚くらいのシートを貼るだけで断熱効果抜群なんてものまで出てきた。
聞けばこれスペースシャトルの断熱材の応用?だそうな?
大気圏を通過するのにシャトルの断熱は意外と薄い 軽くしないと飛ばないでしょうから効率の良い物になる
こんな 宇宙工学って結構住宅業界に入ってきている。
みんなNASA!!の言葉に弱いのでは、NASAで納得することって思い当たらないですか? 接着材なんかも宇宙工学が取り入れられて良くなっているそうですよ。
大工の世界はまだ いろはにほへと!!の世界なのに すごいぞNASA!!
NASAけないぞ大工の世界 なんちゃって!!

2008年06月01日

いちばんきれいな季節

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突然ですが、この5月から6月が我が家の庭がいちばんきれいな季節。
庭に植えているシンボルツリーは、やまぼうしの木とハナミズキの木、
この2本がいっせいに花が咲く
葉はまだ薄い緑色、これに白い花が咲くから窓から見ていてとてもきれいです。
家にはやっぱり緑は必要ですね。私はやまぼうしの木が大好きです。
クリスマスシーズンには照明を少しだけつけて楽しみます。

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最近チーク材のベンチを子供の休み場所に購入 あまり座ってはいませんが庭のインテリアに置いてます。 家を建てて6年がたちますが毎年ひとつずつ庭に改良を加え楽しんでいます 
いっぺんに庭を作ってしまうより、スローペースでの自分でつくる庭つくりも楽しいです。
植木は自分で直接植木屋さんの畑を見に行き仕入れます。 
もちろん運搬から植え付けまで自分で行いました。
スローな庭つくりはこれからも続きます。
次は裏庭の大幅改良が言い渡され!!暇な日曜日に取り組みます。
がんばろう大工!!


プロフィール

小笠原紀和 大工暦18年

小笠原紀和

2008年06月の記事

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