2008年11月30日

まちや風の家は?

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最近ご無沙汰していた富士市に建築中のまちや風の家は、現在7割は完成しております。
完成は年内でしたがこのところの住宅ローン減税のあやふやもあり、まだ減税決定ではありませんが、来年登記に賭けてみようということになりました。
今年のローン減税は最終年度のこともあり過去5年では最低、来年決定されれば過去最高になるようなので、来年の登記にするとのことで、富士宮の家と平行して
施工中です。
なので完成は延びて2月中です。
ここに来て完成を来年に延ばしてほしいという方はあちらこちらで殺到しているようで、困惑しているメーカーもあるそうです。
大手は期日は一切変更してくれませんからね。

今回もリビングは檜の組天井としております、面材は青森ひばです。
この黄色みがかった色、何度見てもいいです。
先日も建築中の家をみにきた方が、私の住まいのほうにはこのような造りの和風は無いと大変興味を持っていただきました。 良かった。
いい話になりますように。
さて今日は打ち合わせに行ってきます。
午後はひとだんらくできるかな?

2008年11月29日

細く繊細に

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週末が近くになるとなにかホッとしませんか?
職人の世界は今だ休みは日曜日のみ 
たまには土曜日又は祝日に罪悪感を感じず休んでみたい物ですね?
この世界にいる限り無理かな? まぁ 休んでもやることないか?・・・
先週日曜日は久しぶりの完全定休日をいただいたので、今週から当分日曜日は働いてます。
今日は富士宮の家のトイレの天井下地を制作しました。
ここのトイレは1坪サイズとかなり大きいもちろん小便器も付く
天井は施主の希望で和の雰囲気がいいということでいつものパターンですが、今回は少し変えてみました。
この冬待望の新作ですね(笑い)
正直和風で新しい天井考えるのは大変です。
ただ何でも造れば良いという物ではない、できたときに全体との調和またそれが伝わらなければ意味がないのだ・・・
最近の私はひとつひとつのパーツを細く設定することが多いです、7年前の自宅のものと比べると3割細いですが今のほうが完成形だ。
自宅の各部材は今見るとだいぶメタボだ はずかしい できればはずしたい位・・・

現在は横なら横 縦なら縦と各線をハッキリと明確に出すようにしている。
でもただ細くすれば良いという物ではない、それを引き立たせるためにある手法を行っています。
これをやることでチトやりすぎた物になってもそれを感じないし
この手法を行うことで目線の移動がそこに行き全体をスッキリと感じとれる。
さてみなさんこの手法とはなんでしょうか?
ヒントはメリとハリです。
ここ2年で考え出した物なので ひ・み・つです。
やっぱ大工はひと部屋分だけだとしても取り付ける材料は自分で選択し加工し取り付けながら反省し考え造らないとダメだね、
偉くなって現場から離れればこういうことに気が付かないと思う。

話がそれましたが肝心のトイレ天井は丸桁に竹と杉の竿材を組みこみ、小便器上になる部分を平らに、大便器の座る部分を勾配天井にしてみました。
どうしてか?男は小便器使用中意外とキョロキョロするものだ?
なので見上げたときに落ち着くように平らに、大便器使用中はお通じが良くなるように(笑)下り天井とした。 自然の流れですね。
これ逆だったら心理的に出る物も出ないかも?
これにはお客様も笑っていましたが・・・ 何考えてるのかなこの大工?
私の自宅もそうですが、木に囲まれた和風のトイレって良いですよ なんか妙に落ち着くし、私は便秘にならないような気が?
落ち着く空間が習慣になればお通じも付いて来るのかも知れない?
まあ気のせいだと思いますが どうでしょうか?
ではまた!!

2008年11月28日

床貼り作業

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先日床貼り作業を行いました。
床貼り作業は意外と大変な作業です、特に無垢材は硬いので床と敷居とまじ合う所ではカンナでけすりつけながら施工していきます。
写真はとりあえず床材をまっすぐに(90度)切ってみたところ、まっすぐ切ったからといってまじ合う材料にピッタリ付くという訳ではない。ご覧のようにピッタリ付いていない。
大工仕事には 通り という言葉がある。 
分かりやすくいうと計算ではある点のところが線上まっすぐかもしれないが片目でながめて通りをみるとまっすぐでないことがある 材料のクセなどが原因ですが場合によっては、大工さんは通りを優先してまっすぐにする。
といっても1ミリ前後のずらしですが・・・
なので実際には91度とか90.5度くらいになることもある、これはさすがに感覚
では切れないのでどうするかといえばカンナの出番!!
ピッタリ付くように何度も床材の小口方向を付くまでけすります。

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こちらがけすりつけた床材よーくみてみてください髪の毛1本入るすき間もない
ピッタリ!!
カメラで至近距離撮影のマクロモードで撮影してもボケてしまうほどのシビアさ!!
一枚一枚付けて行く、この部屋だけで50枚ほどけすり付けました。
1日がかりの作業
最近はまっすぐ切ることができるスライドノコギリなんて良い電動工具があるので
切った物を理屈上はつけてある施工が多いですが 私の見たところ・・・・・
これでいいのか?
ただ切った物を理屈上つけるだけなら誰でもできる、より正確な作業にはカンナが欠かせない、最近はこういう あとひと手間加えないから 汚い仕事が多い
みなさんもいろんなとこ見て歩いて、よーく大工仕事を見てみてほしい
材料や素材に気が行きがちですが、家にビシッとした緊張感を漂わせる仕事を行う大工さんが私はいると思います。
こんな作業をしていた所、20年以上住宅の営業をしてきた方が私のトコに来てこういった小笠原さん今の住宅に足りない物(センスとか材料、素材では無く)は何か分かりますかと?いきなりシリアスな展開になった(笑い) 
なんだよいきなり?
私もなんとなく ピンッ と来たが黙ってなんですかと?聞いた?
その方は魂ですよ!!といった。 
コノ方が20数年住宅の営業をしながら見てきて大工の現場に対する気持ちの変化を話し始めた。
チマタでは魂が入っていない物が多いとのこと、そんなもん入っていたらお客さんは気持ち悪いかもしれないが、大事なことだと思いませんか?と言ってきた。
ゾクッとしたがおっしゃる通りだ。
私も魂というか気は入れているつもりだ。
この現場普通の建物、仕事なのかもしれない、でもなにか少し違うぞと感じる、他と同じ仕様、仕上げ造りも同じなのだが何か違う
そのいえには職人の魂が入っているように私は見えるとのこと  
すごいことを言う コワコワ・・・


その方は今は住宅の営業は離れ、取引先の私のトコに営業にくる立場の方ですから、魂が入っていない大工が居るなんて中々ハッキリいえたものではないはず

でもこれ本音でしょうね?
今までの経験から家を別の角度から冷静に見れるこの方だから分かることかもしれませんが、中には魂とまではいわなくても、何か違うぞ!!といっていただくことが見学会のときにあります。
我々の造りはハウスメーカーからすれば保守的かも知れない、
私もその辺は十分承知しているつもりだ。
もっと現代的な流れの家にしなくては、なんて迷うときもありますが、そちらに行くことで魂の抜けた家になるなら、このままでも良いと考えます。
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そんな魂を入れすぎると代償として道具が悲鳴を上げる。
写真はカンナの台の部分、横に置いたさしがねの下に注目してほしい
ここはちょうどカンナの刃の数ミリ手前、Uの字にうっすら向こうに光が見える、これその部分を他の部分と比べてよく使ったということ、このカンナは用途はけすりつけ専用ですが、このように材料とカンナ台とがぶつかり合うところが減っていく、こうなると台の直しが必要、仕事もうまくいかない 今度はカンナ台を平らにする専用のカンナでカンナの台を直す。
これもとても大事な作業 
シビアな仕事 いやいや魂込めた仕事は楽ではないですよ。
こんな魂込めた家は深夜になると・・・・  でででっ でたぁーー!!!!!
施工させていただいたお客様は今晩から寝れませんね?

ではまた次回!!

2008年11月20日

今年も出ましたよ!!

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みなさまこんばんはです。
今年も年末恒例のカンナ屑のかたづけを行いました。
少し前にお伝えした室内造作材の加工では材料の厚みや巾をそろえる関係上
カンナ屑がとんでもない量が出る。
これを毎年かたづけるのですが今年は特に多かった・・・
前回の平屋の家は構造材及び室内材すべて無垢材を1から加工しその家にあわせた造りであったり、ガレージの家もまちやの家も、室内材は加工したので、今年は多かったです。
2t車に幌をかけMAX積めるだけ積んで2台、軽トラにも同じように積んで2台
運びましたがまだ半分以下・・・・・
でも残りは屑置き場の持ち主の方が堆肥を作るからこのまま置いといてと言ってくれたので助かりました。 良かった。
かんなくずを片付けると出てくるのがカブトムシの幼虫、今年も出ました出ましたよ
数は昨年の半分以下の26匹、もっと奥の方を掘ればゴロゴロ出たのでしょうが、
そこまでいかなかったので今年はこんなもんでした。
毎年息子達が楽しみにしていることなので、今年もがんばって片付けました。
明日夕方からホームページ内建築実績及び大工のギャラリーに平屋の家が追加設定されます。
ファインダーを通し観る平屋の家、自分で言うのもおかしいですがこれがまた
すばらしくイイ!! 思わず誰が作ったのか聞きたいくらいです(笑い)私ですが・・・
お楽しみに!!

2008年11月14日

昨日の静岡新聞

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こんばんは、きのうの静岡新聞朝刊の住宅雑誌カーサ・ベッラ広告ご覧になった方気が付きましたでしょうか?
よーく見ると右下の方に小笠原建築が載っています、まだ古紙に出していなかったらご覧になってください。
カーサ・ベッラ秋冬号は書店にて販売しておりますが、ブログを読んで頂いている方に感謝の気持ちとして、今晩は特別に7人の方に無料でプレゼントいたします、ご希望の方はホームページお問い合わせのページから必要事項を書いて送ってください(できればブログの感想も添えていただけるとうれしいです)
先着順なのでお早めに!!その後しつこい営業はいたしませんのでご安心を!!
明日からは富士宮の現場に加工された室内造作材を持って行きます。
またシビアな取り付け工事がはじまります、やれやれ  
次回は造作加工その2をお伝えします。

2008年11月12日

今日の虹みましたか?

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みなさんこんばんはです。
今日夕方突如発生した見事な虹、皆さんはご覧になりましたか?
わたしの所からだと富士山2合目?から出ているように見えきれいに東に伸びていました。
時間も夕焼けとかさなりよりきれいにはっきりと7色の虹色が見られました。
発生時間も長く10分以上出ていました。

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東側はこんな感じ一枚の写真には入りきらないスケールでした 感激!!
よくみてみると、なんと今回の虹は2重に発生していました 写真上よーくみてください。 
一緒に見ていた94歳のうちのおばあちゃんが虹がまたぐと明日は雨じゃ!!と言っていましたがどうやら明日は晴れのようです よかった
加工その2は次回 お楽しみに

2008年11月10日

そろそろ加工に入ります

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この1週間設計と事務仕事に追われましてやっとブログが書けました。
今週は見積もり入力作業中心になりそうです。
さて富士宮の家もソロソロ室内造作材の加工を行なわないといけないタイミングとなりました。
なので今夜は材料ができるまでの作業を何回かに分けお伝えします。
室内造作材加工はまず乾燥させておいた木材を写真の大型木工機械左側の手押しといわれる部分の刃の上に通し木のクセを抜き材料の面を平らにし同時に対角部分の90度を出す。
これをカネ出し(90度のことを職人言葉でカネといいます)作業といいます。
よく大工の親方が若い弟子においっ!!カネ出したのか!!カネ出せよ?
なんて言ったり、カネカネなんて現場で言っていますが、あのお金のことではありません あの大工め!!作業しながら金、金うるさいよなんて思ってはいけない 90度90度といっているのです。
職人言葉は普通に聴いていると紛らわしくて言葉が汚いですね ゴメンナサイ・・・・
この手押し作業はとても重要な基本中の基本に行う作業だ!!
手を抜いてこれを行わず加工を行うと取り付けのときにうまくいかない、というかねじれた木がお互いにピタリとあうはずが無いのだ。
プロでもピタリ合う方がおかしい
仕事がきれいな大工さんは必ず手押しから作業に入っているはず。
仕事がきれい、汚いということをよく聞くが、仕事とはスタートからゴールまでしっかり手順を踏んでいけば最終的には早くきれいに仕上がる。
以前にも書いたが職人仕事は遠回りが最大の近道・・・・
手押し作業の次は機械右側(細い材が出てきている方)に木材を通し厚みをそろえます。
ここで木をつけるのは手押し作業で平らにした面を定規にしながら厚みを決める盤に材を通す、こうすれば裏表平らになるでしょ?
間違って平らにした方を削ってしまうとまた面が波打つ、またやり直し・・・・・
ちなみにマニアックな話ですが厚みを決める時に機械の刃の回転方向に合わせ
木の表裏を瞬時に確認して場合によっては反対にして機械に入れる 
こうしないと木が逆立ってしまうこともあるからだ。
木表と木裏は大工仕事には何かとついてまわるので基本中の基本
次は各材料寸法に合わせ巾広の木材を挽き割りとまだまだ続きますがこれはまた次回お知らせします。
昨日の日曜日は朝から3件の打ち合わせを行った後、栄養を補充しにあの富沢の伝説のうなぎ屋(うな富士)に向かった。
いやーーやっぱり何度いってもうまい物はうまい!!最高でした。
来月は今年の食べ納めに行けたらうれしいですが行けるかな? 
ではまた次回!!


2008年11月02日

箱根の博物館

みなさまこんばんは!!
今日は久しぶりの休日となり、少し早い紅葉を楽しみながら子供達と箱根の神奈川県立 生命の星・地球博物館におじゃまして来ました。
まず入ると偶然にも毎月第一日曜日は無料開放の日ということで ラッキー!!
最初は子供が見たい恐竜の骨をみに行ったのですが、この地球博物館なかなかすごい所、私も見かけによらず?博物館や水族館見学はよく行きますが 近年で最高におもしろく興味深い所でした。
なんといっても説明してくれる研究員、学芸員さんがマニアックなんですが話がおもしろい!!
ここで地層や生命について研究している方々なので得意分野の説明はマジ顔だ
私が建築の話をしているときもおそらくこんな顔してるんだと思った。
みんな楽しそうだった。
中に入るとまず箱根のカルデラ地形ができるまでの32日もかけて行っている実験
今日は30日目でした となりでは火山活動で山ができるまでの実験、両方見てきましたが分かりやすかった。
奥では地層や隕石が多数展示、さらに置くには昆虫の詳しい展示、ここでは同じ種類の昆虫の大きさの違いの説明、同じ種類でも成長過程ででる個体差とDNAによる個体差と二つの見方ができるとのこと、私は成長過程の違いだと思っていましたがこんな昆虫の見方があるのですね?
さらに奥に進むと地球が今さらされている環境の変化を見せられた、そして絶滅した生物や植物の紹介されているところがありました。
一覧表を眺めていると小学生のころには良く見かけたゲンゴロウやタガメの姿が!
そういえば最近見かけないような、もう自然界にはそんざいしないのでしょうか?
もちろん種類が違うゲンゴロウとかはいるのでしょうが?
今年の夏ころ平屋の家の裏の川でゲンゴロウ見たような?いやー久しぶりにみたなんて話をしたような?
タガメはさすがに見ませんねもう25年は見てないな・・・・・昔は近所の水場にいた
神奈川では1980年代に目撃されたのが最後だそうだ
ここにいると地球環境の変化に建築の仕事を通じ地球にやさしい二酸化炭素を減らすエコな住まいを提供していかなくてはならないと少しながらに思いましたね。
この地球博物館とにかく為になる、何より広い
ゆっくり見たら1日コース、見所たくさん!!とにかくお勧めです
館内には県立らしいリーズナブルなレストランもある。
夏休みの自由研究材料探し、デートコースに?お勧めですよ。
みなさんも一度は行ってみて下さい。
場所は箱根の峠から箱根新道を下り山崎IC降りたらすぐ右です。


プロフィール

小笠原紀和 大工暦18年

小笠原紀和

2008年11月の記事

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