施主様は当時、大工と同じ年齢でした。何社か検討されていましたが、大工(私)の自宅をご覧いただき、本物の木(タモ材)のよさを気に入っていただいたため、洋室の材木はすべて手造りのタモ材でつくることになりました。
LDKにはお子様と一緒に座れるタモ一枚板のベンチと温水式床暖房でポカポカとします。
和室の天井には変化をつけて、広縁も兼ねた造りとなっています。
階段もタモ材で明るさを採るため、開放的なササラ桁の造りです。二階から見た曲線がとてもキレイです。構造材も大工の手刻みです。
桁の長さをできる限り長くとり、木造構造桁の弱点である継ぎ手の数を本来の半分以下にしました。本来は家の中で一番考えるべき大事なことなのではないでしょうか。竣工まで大工工事だけで五ヶ月かかりましたが、大変満足していただいたお宅で大工としてもありがたい限りです。
一戸建て・新築
すべてタモ材で造った洋風住宅
富士市M邸