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天竜路放浪記その①

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先日強制的に時間を作りお客様と二人浜松の北林業の盛んな天竜に材木を見に行きました。
浜松で高速を下り浜北に向かう、何かといつもお世話になる、浜北の田口材木店の社長、田口社長さんと合流、インターから1時間ほど緑豊かな天竜川沿いを進む。
さすがに富士地区の山とは違い、大きな川沿いの山というか林業が盛んな地域の山は見た目も違い美しい さすがだ!!
あいにくの雨で霧も出ていたので返ってこれが木の成長には良いのではと感じた。
1時間ほどで天竜でもひときわ大きな製材所の材料置き場に着いた。
田口社長の話では天竜杉は機械による人工乾燥も行なうこともあるが、天然乾燥が基本だそうだ。
秋から冬にかけ伐採し倒したまま数ヶ月山で放置、葉がついたまま枯らすので
(葉枯らし材という)
年明けより山から里に出し製材、写真のように小口に製材日を記入し外で数年乾燥させる、長い物で約2年くらいの物もありました。
皆さんはこんな真っ黒な木使えるわけがないとお思いでは?
木というのはこんなに真っ黒になっていても1ミリもカンナで削ればもうしっかりとした木の色が出るものです、杉ひのきは水には強い(放浪記その②で詳しく書きますが)
ここで乾燥させ注文が出た物からまた製材される、この世の中2度も製材するのだから手間がかかっている、もちろん伐採から山で乾燥、運び出し、最初の製材、天日干し、数年後製材でやっと出荷であることもお忘れなく。
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ここの置き場には軽く1300本はあったでしょうか?
見事なものです。
同じ林業が盛んな秋田の杉は4mがほとんどで5mや6mなどはまずない、山で4mにしてしまうようですが、天竜では8mや10m材もそのまま置いてありました、私ども長尺材を多用するものにとっては朗報というかのちの参考になった。
これだけでもきたかいがあったというもの。
杉は化粧材にするのであれば時間をかけ乾燥させたものがいいです、色が違う、人工乾燥は木肌が小豆みたいな色になる、あれはもう木ではない
クレームを嫌うために使っているとしか思えない。
人工乾燥は特に杉など柔らかい木にある収縮が抑えられるから壁材と縁が切れるデメリットが緩和できるが出来れば天日干しものがいい。
当たり前ですが・・・
私はよくお客様に言うことがある、私どもの所にくる方は木をたくさん使いたいという
要望が多い、しかし契約したでは大工さんいつから出来る?いつ完成?
ではなくこのような大きな桁材をふんだんに使うなら、本来気温25度以上の季節をさらに天日干しの材料を完全な乾燥に持っていくため数ヶ月は最低ほしいといいます。
確かに寺社建築のように数年から10年の屋根下乾燥は本来必要でしょう、ここまでやった木は外部に使用して雨風に触れてもすいてこないのは私も寺社建築を見た上でいつも感じることですが、一般住宅で数年待ちはチト厳しい、実際には無理かと・・・
では私もそのことに努力していないわけではない、ここではあえて書きませんが、その辺のトコより努力しています。
私の勝手な判断ではありますが、天日干しの木を夏場数ヶ月仕事場の風通りの良い中で放置して3ヵ月後二つに割りし内部を調べて見たところ、切り小口は内部まで乾燥していた、天日を行なっていた物は意外とすぐ乾く物です、違う材料でも同じ結果が出ました。
この最後の搾り出しはのちに建物には大きなプラスになります。
気温25度以上のこの季節は大事な時間ではあります、せっかく建てる木の家なのですから無駄な時間を過ごすのではなく、時間を有効的に使ってみてはどうかとおもいます。
よく冬に木は乾燥するといいますが、人と同じで表面(肌)だけは乾燥しますが中身までは乾燥していない、私の実験では冬場芯まで凍っていた材料も夕方切って見ましたがまだ凍っていました、1日中変化なしでした。
これでは春まで水分は変わらない。
話がそれましたが、天竜では日本三大美林のひとつといわれる天竜杉が有名ですが、この地域にはあたご檜といわれる檜があります、これがまたいいのだ!!
まるでマグロのトロの油っぽいとでも言いましょうか?この檜、すばらしい色と香り、正直びっくりしました。
すみません、天竜なめてました、ごめんなさい 反省・・・・・・・
次回その②でもお伝えしますが、このあと行った工場で出会った、あたご檜のすごい所はまた次回!!
そして天竜がほこる天竜杉の本当のすばらしさと、耐久性を正面から見せられた事件もありました、おそるべし天竜、山も深いが話も奥が深い・・・
今日は天竜の製材所の努力と熱意をお伝えしました。
いや~~っ建築の世界って本当に知れば知るほどすばらしいですね~~
それではまた サイナラ サイナラ サイナラ
ではその②をお楽しみに!!

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