おはようございます
6月30日土曜日は、棟梁打ち合わせに追われました
1日で3件日曜日も2件と今週末は忙しかった。
そんな打ち合わせの空き時間も作業所で仕事です
昨日は和室のかもいの溝の中をカンナで仕上げました
写真は溝の横を仕上げている所、側面と底をカンナで仕上げる
カンナで仕上げる前は、写真の機械で溝をしゃくる
現在ではこの機械で鴨居や敷居の溝を付いたらそれでおしまいが多い
機械溝で終わってしまうと、どうしても機械の回転した後が残る
昔から大工は溝の中は脇取りカンナと底取りカンナで仕上げて来たものだ。
側面を仕上げたら今度は写真の底取りカンナで溝の下場をカンナがけします。
この底取りと脇取りカンナは使いこなすのに大変苦労した思い出がある
写真のようにカンナの刃が平カンナに比べて特殊な形状なのだ
脇取りは特に台との合わせが難しく、台と裏刃と研ぎが合わないとすぐにカンナくずが
詰まってしまいきれいに行かない
研ぎも小さいから難しく、20歳のころこの刃物でズバッと5センチほど切って
大けがをしたことがあった。
そんな努力と経験があってこそ、溝を仕上げられる職人になった
ご覧くださいこの仕上がり!!
溝の中も平らな所もピカピカ!!
輝きが違うでしょ?
機械だけで終わっていたら溝の中は・・・・・
あまり書くと業界を敵に回すから書かないけど・・・
違いは見て感じてほしい
建築とは同じに見えても、よくよく見れば違う物、同じではない
今どき溝内部までしあげている所なんてないよ!!
鴨居を仕上げるだけでも、これだけのカンナが必要でした
これら道具の維持管理、メンテナンス、使いこなす技術の習得には
とんでもない時間と金額がかかっていることは住まう方も考えて頂ければありがたい
努力が報われる時である
今どきこんなカンナで仕上げている大工はそうはいないだろう
底取りと脇取りまで道具として持っている大工は最近合ったことがない
しかしこれではいけない
次の世代にもこのような道具があって、色々な使い方もでき
きれいな仕事をしていくということを、若い衆たちにも伝えていかなくてはならない
おっと!!私もまだまだ若い衆だったな・・・・汗・・・43です・・・もう・・・涙・・・
カンナを使えない大工は仕事が汚い!!
これは自信の経験から来た言葉でありまして
若い子には必ず伝えます
建材仕事の大工にはカンナはいらない道具かも知れない
しかし無垢の材料を使いこなすにはどうしても各カンナが必要だ
難しいんですよ!!カンナの技術習得って・・・
今朝は長いお話でした
さて!!打ち合わせに行ってきます
また次回!!
鴨居の溝かんな仕上げ
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