こんにちは!!
年明けに行きました金物屋の売り出しにて新潟の大工道具問屋さんから仕入れた
天然砥石3つです。
刃物を仕上げる上で一番大事なのが仕上げ用の砥石なのです。
現在は人造砥石が支流ですが仕上げ砥石はいくら人造砥石がよくなったとはいえ
天然砥石にはかなわないとか?
今回仕入れたのは奥殿の白巣板×2及び戸前と言われる砥石
では!!天然砥石と人造砥石で何が違うのか?
写真は人造砥石の砥汁です
少し粒子が荒いですよね?
人造はどうしても研いでいて鉄の部分の地金が引っかかってしまう
ひっかかるという表現だろうか?
なめらかなんだけど・・・・なのです。
こちらは天然の戸前の研ぎ汁・・・
よーく見てください、きめ細かさが全然違いますね!!
こっちのほうがなめらか~ぁ!!ですよね!!
地金も引かないなめらかさ!!
研ぎ味もスムーズ!!
この違いが刃物の最後の刃付けに影響してきます。
あとの2つです
物によりすぐに研ぎ汁が出るものと出にくいものがあります
すぐに出るものはやわらかい砥石、なので砥石の面がすぐに減ってしまい
平面が崩れて行きますので研ぎの基本であります、砥石の平面維持に手間がかかります
白い大きな巣板の方はあまり出ません
こういう硬くてよい刃がつくほうが方が天然砥石としては評価がいいみたい?
好みで言うと私は研ぎ汁がどんどん出てくる方が研いでいる感があって好きです
では人造と天然砥石で同じ刃物を研ぎ上げて顕微鏡で見てみましょう!!
写真が取れないので見れませんが・・・
明らかに100倍にて見てみますと、天然ものでは刃先に刃のかけは見られません
まっすぐです 刃先が・・・
人造ものでは目では刃先がまっすぐに見えても顕微鏡でみますと欠けがあります
のこぎりみたいにキザギザ・・・・・これは目では見られません
顕微鏡レベルでの話ですが、どちらで柱削っても仕上がりますが、究極まで高めて
行きますと仕上げは天然で研いだ方がきれいです
悔しいが、見た目ではわかりませんがねー?
さてさて!!大工道具の大変さをみなさまにわかって頂くためにあえてお値段を
お知らせしていますが、天然砥石3つで実に80000万円!!
刃物に刃を最後に付けるだけの砥石に80000円也・・・・
こだわりって大事だけど・・・大工道具は何かとお金かかります
石ころですよね!!見た目・・・石ころに8万円出す馬鹿な世界・・・
刃を付けるまでの過程に使う砥石や金板など含めると、砥石という砥石全部で
ひとつの刃物を仕上げレベルまで持っていくには実に20万円はかかっているかと?
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・汗
わかります?みなさんにも?この努力と費用が・・・・・
ふつーなら1万円あれば出来ないこともないのですがねー?
こだわりって大事なんですよねー!!多方面の知識もつくし
知識を次世代につなげるためにも・・・・・がんばります!!
前回のカンナといい砥石といい、えらい出費である
若い大工さんが道具にこだわりたくても無理があるのも事実ですが
色々な多方面にこだわり、昔からある大工工事をお客様にみせ、それをわかって頂き
金額だけではない大工の世界を見て感じて頂き、その利益で頂いた物を
しっかりとこのような道具として形にしてほしい
仕事を頂いたお客様へのお礼として・・・
最初はいっぺんに用意は難しいが、がんばってほしい
今回、なんでも今回 奥殿の小学校のプール建設工事で工事中に新しい砥石の山が出て来たそうで
昔の砥石ではないそうなので、安心して購入
研ぎ味は中々いいものでした
刃物を研ぐ!!
これがまた楽しい時間になりそうです
嫁にはこだわりが強くて怒られますがね?
いいかげんにしろーって・・・
当分、刺されないようにお利口にしてます 笑い
また次回!!
研ぎにもこだわりがあるんです
- 棟梁の日記(大工の住宅建築)
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