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木曽ひのきの旅②

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おはようございます。
正月三日間どんどんお腹に栄養が供給されていきます・・・
どうしましょう? ブログ終わったら作業所で正月恒例の刃物研ぎでもします・・・
さて今朝は木曽ひのきの旅その②です
木曽管材でへぎ板の職人さんを紹介された棟梁
管材で頂いた非常に分かりやすかった(汗)手書きの地図を片手に向かう棟梁・・・
田舎の5分は10キロ位あった・・・
着きました写真は日本でもう2人しかいないというへぎ板職人小林へぎ板店の小林さんです
今目の前で木をまっすぐにきれいにさいている最中です!!
しかしここでいつも大変わかりやすいへぎ板のワンポイントアドバイス!!
大工さんでも中々へぎ板ってなにか?知っている方は少ないのでは?
へぎ板とは木をナタのような刃物で裂いていき挽き割わり1mm以下の薄い板にした板のことであります
直径の4分の1の材料をみかん割りを繰り返し繰り返しわりつづけ4分の1の材料で32枚だったかな?64枚だったかな?に割ったもの
これをべニヤ板の上に色々な編み方がありますが編んでいったものです
巾75mm(2寸5分)くらいの物をへぎ板といい巾90mm(3寸)以上のものは今度は野根板となります
野根板は広いから編みづらいので編むのではなく竿やタルキの上に直接貼っていきます
建具材の腰板などにも使えます
巾の狭いものはへぎ板!!広いものは野根板(のねいた)ということです
二つとも超高級数寄屋建築の天井材として使うことが多く 通常の家にはまず めったに使われていることがないので見たことがある方は少ないかと?
超高いと記憶してます
同じように編んだアジロ板がありますが製造過程がまったくの別物です
アジロはカンナで厚くひいたカンナくずですが・・・
ではへぎ板とアジロ板の違いは・・・?
えっ?前置きが長い?あせるな!!あせるな!!話を聞きなさい!!
おすわり!!餅でも焼いてゆっくりと読もう 正月なんだから  怒るよ?
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ここでなんだ!!ただ木を裂いただけで用はさけるチーズの木製版ね?と思ったアナタ!!
失礼ですよ!! 怒るよ今日は2度も!!次元が違います 似てますが?
小林さんいわくへぎ板にできる木は良質な木材の産地木曽でしても中々用意できる物ではなくなってきているとのこと
どんな木でもまっすぐに裂けるわけではないのだ
超がつくほどの目積みで数百年物のネズコやサワラでないと裂けないそうな・・・
小林さんも名古屋でお父様の代まで営業していたが良質な木がなくなり木を求めて40年ほど
前にココ木曽に引っ越してきたのだとか・・・職人ですね・・・プロだ・・・
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写真は小林さんが裂いたばかりの板です
木が光っておりました
写真ではわかりずらいが棟梁一番驚いたことがココでした。
私はよく柱は鉋で削ると顔が写る位光ると書いていましたし正直!!他の物で木をここまで光らせることは出来ないと思っていました。
どうだ!!と手渡されたへぎ板は顔が写りこむほどに輝き光っていた。
本当だ!!覗き込むと表面にどこかで見覚えのあるいい男が?映り込む…
なんだ俺か?(笑)どうりで…….
木っていうのはな?木のみ木のまま木にさからわず割っていけば木そのものを一切傷めることなく自ら輝かせることができるんですよと・・・・
すごい!!木が何も使わずここまで光り輝いている・・・
よく古い茶室の写真で100年ほど前の茶室に使われたへぎ板天井が金のように輝いているのはこのためだったのだ!!
なんか木がもつ本当の素晴らしさを教わった気がした
木は本当に奥が深いと思う 表面しか見ていないと木に笑われてしまう
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こちらは黒部へぎ板矢羽根網代で編まれた天井板です
こちらの方が輝きが分っていただける写真かと?
かすかに残っている木の繊維と凹凸(おうとつ)がはっきりと出ているでしょう?
木を裂いた証拠ですね!!
鉋で出したアジロ板は平らでこのような自然な凹凸は出ません
厚みも20倍くらい厚みがあるから長く輝く
しかしこんなへぎ板職人も全国に2人ほどになってしまったのだとか
作業場の裏にはこだわりの材料の丸太がすごい量管理され乾燥させてありました
中々材料が取れない中、地元製材所と連携しながら集めているのだとか・・・
もう俺の代でへぎ板は終わり・・・後継者を育ててもそいつが裂ける材料がないからやっていけない
それを俺がよく知っているから弟子はとらないのだとか・・・
実にもったいないが仕方がない話で終わるのももったいなく感じた
棟梁へぎ板はとんでもなく高いと知っておりましたので
ココで一枚当たりの金額を伺ってみた・・・・
これぐらいですと見せていただいた資料には驚く金額が・・・
これなら普通の家にもなんとか使って行ける範囲ではないだろうか?
僕が勝手に思う範囲の話だと思って聞いてください
このような材料は数寄屋建築というとても高級でごく限られた人の住まい用って世の中みて取られている
正直スーパーお金持ちの所有物である。
金に糸目をつけない所もあるでしょう
世の中にそんなにないとか、もう世の中にない材料と言われればいくら出してでもほしくなる
言葉は悪いが金モ!!の習性であり 成功者だから出来る仕方がない世界
またこういう方もなくてはならないのも事実だ
ココに目をつけたのがココで仕入れた京都?あたりの問屋たちではないだろうか?
まぁ?たしかに年に何枚も出る商品ではないでしょうから仕入れの2倍やそこらで出すのは商売としてはしょうがないことかもしれないが
僕の知るかぎりここの5倍くらいで世の中取引されているようだ
足元見すぎじゃね?京都あたりの問屋さん?
小林さんにこの話を伝えると 仕方ない僕は裏方であり黒子な存在でなくてはならない人間だから・・・
という言葉が印象に残りました。
しかしこのような素晴らしい材料で家を建てられればお客様もうれしいと思う
職人としてそれが何よりもうれしいこと
もっとへぎ板や野根板を少し余分にだせれば使える物に出来ないか?思った次第です
次回からの住まいにはお客様にも伝えOKが出れば和室なんかに使いたい
待っていただいているお客様?気に行ったなら僕に声かけてみてください。
古くなればなっただけ輝く素材、これぞ経年美!!素晴らしい!!
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最後に小林さんがどれくらい職人の中の職人なのか分っていただける写真です
なんと!!自分の家の壁まで編んじゃってますから~~ぁ!!(笑い)
日本でただ一つのへぎ板の家ですね(笑い)
尚ここは小林さんの作ったへぎ板が体感できるショールームです
そうはいっても小林さん!!しっかりホームページもあり先日はNHKでも紹介されるなどへぎ板の魅力を伝える活動も行っています。
TV放送の次の日に神奈川の数寄屋大工が昨日の放送を見たと飛んで来たそうな!!
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数寄屋建築の大工さん!!
是非!!黒部のへぎ板はここ小林へぎ板店へ!!直接頼もう!!
しっかり一本木取りで色合わせもばっちりしてくれて市松網代や亀甲網代も市価より大変
リーズナブルな金額で提供してくれることを棟梁 勝手ですが書いてしまいます!!
一度小林へぎ板店で検索してみてください。
小林さんには突然無理な訪問でお茶とお土産にサンプル数枚まで頂きまして大変ありがとうございました。
この話やサンプルはお客様にも見ていただき使用出来るときはまたお願いしますね!!
もうそちらは雪もふり大変寒さも厳しいとは思いますがお体にはお気をつけてください
私も木に対する見方が変わりましたし大変な
勉強になりました 本当にありがとうございました。
また上松(あげまつだよ)に行くことがありましたら寄らせてください
ありがとうございました。
その後棟梁親子は木曽を40キロも南下・・・
うちの柱はすべて木曽ひのき化できるようにと今回のメインである木曽の製材所に向かったのであります。
次回はすごいぞ!!これが木曽ひのきの柱!!
木曽ひのきのこだわりをお伝えします
お楽しみに!!
また次回!!

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