お問い合わせ

お問い合わせは0545-72-5280まで

大工の鋸(のこぎり)

IMG_1914.JPG
おはようございます
今朝は函南まで行きます。
早く起きたので時間があるからブログです
いままでブログの中で大工道具紹介してきたがノミやカンナばかりで鋸(のこぎり)を
紹介していなかったですよね?
たぶん?
大工の鋸は沢山の寸法にわかれている
知っている範囲ですがサイズは7寸、8寸、9寸、1尺(尺といいます)、尺1寸
尺2寸とわかれる
数字が大きくなるにつれて大きな材料を切るためのサイズとなる
7寸とか8寸目と言われる鋸は室内の造作仕事などの精密仕事専用となる
尺~尺2寸なんてサイズは建前などの材料である構造用木材を主に切ったり
加工するのに使います
サイズが大きくなればなるほど鋸の厚みも増す
小さいほど薄く切っていて少しでもぶれると折れやすいから怖い・・・
写真の右の物が近代大工さんが必ず持っているZソーと言われる現場でなんでも切るのに
使うのこぎりです
こちらは使い捨てです
もう一本は室内造作に使う7寸目と言われる精密な鋸です
お値段も実に1本なんと10倍以上します!!
IMG_1918.JPG
刃先を拡大しました。
これはなんでも切るのに使うZソーの刃先
歯の数が少なく荒いが歯が左右均等ににあるのがわかりますか?
うまく書けないがこの歯が左右への広がりが大きい
鋸にはアサリといわれる部分がある
アサリが鋸本体よりないと切れない、切りカスが詰まるとなる
IMG_1919.JPG
こちらが7寸目と言われる造作材を切る鋸
Zソーに比べ 実に刃先が細かくアサリの部分も繊細に出来ている
こういう両刃の鋸は平部分の真ん中をセンと言われる道具ですいてあります
こう言われても、ぴんと来ないと思うが
両刃先が高くて真ん中が低いUの字になっいている
こうしていないとやはり詰まってしまい切った時に切った材料の
切り小口の真ん中がへこんで切れない
みなさん大工はまっすぐ切っているように見えるかもしれないが
実は切った材料の真ん中がへこんで切れるように切っている
こう切れるようにするのが鋸の真ん中のセンですいた部分のおかげ
どうして切った方の材料の真ん中がへこむように切るのか?
理由があるのですが話が長くなるから書かない
みなさんどうしてか?わかります? 考えてみてください?
どうしてもわからなかったら 勝手に・・・
空想してから寝てください・・・(なつかしいな・・・)笑い
Zソーと違う所は色々ありますが、この鋸は両刃です
左右に歯が付いている
片方が横挽きで片方が縦挽き用です
このような繊細な鋸で室内の和室などの材料は手で切ることになる
繊細な鋸で切ると切った部分がばらつかない、ささくれが出ない
大きなサイズの鋸ほど切った部分がばらつく
最近こういう精密のこぎりで切る大工は少ない
みんな電動のこぎりの刃を造作用の刃数の多い刃に変えて電動で切る
電動のこぎりで切った材料の切り小口はまっすぐでして・・・
真ん中がへこんで切れない・・・・のだ!!!
造作材取り付けはこの真ん中のへこみが必要なんだけどね?
きれいな仕事するには・・・・
7寸~8寸の鋸はすぐ折れてしまうと書いたが、本当によく折れる
折れやすい鋸は切れる、折れない鋸は切った時にどうも切りずらい
こういう表現をなぜか大工用語でカライという
この鋸はからい!!からいと大工は言う
別に食べたわけではない  笑い
でもからい鋸は吸い付きというか材料に貼りついて行くというか?吸い込まれていくような
表現がいいのかな?
切っていて、材料に吸い込まれるような感覚で切れて行く
電動で切るとこういう感覚が職人として身につかない
こういう鋸を挽くという感覚がその木の硬さや性格を大工に伝える根拠になり
木をまたひとつ多く知ることにつながり
造作工事のときに材料の性格など先を読む工事が出来ると言う物
うまい大工がうまい仕事をする秘密はこういう沢山の木が、
作業を通して
伝えてくる感覚を鋸やカンナ、ノミを通じて覚えた感覚で仕事をしているから
うまい!!上手な仕上がりになるのだろう。
握られた材料も、あっ!!この職人さんには僕はかなわない、
この人なら僕を間違いなく納まる場所に確実に納めてくれるって安心して
観念するんですね?
その木の性格まで持った瞬間にわかっているのです、本当の職人は
できる職人は!!
材料の加工中!!加工中と書くが全体の木取りから始まる加工で木のおおざっぱな性格を知り
現場での精密加工でより詳しい個別の木の性格を知る
同じ木に見えても重さの違い、軽い木、重たい木、曲がりそうな木、曲がりそうな木目
逆反りの木、削りにくい木、削りやすい木、私のようなピンッとまっすぐな木・・・
笑い・・・・木が伝えてくることはたくさんある
さわった瞬間に判断しています 
木を使う職人は・・・・
木の方もこういうできる大工には、もう僕を好きなように仕込んでください!!と観念する
だからうまい仕事をする大工はうまい仕事になる
仕込む側(大工)は木に勝たなくてはいけない。
仕事がいまいちな人は木になめられている職人となるのだと思う
大工は木を使い木を知らないといけないと言われますが
こういう意味もあるのです
だから私はこういう精密仕事は必ず手のこぎりで自ら切る
感覚がほしいから・・・
電動は造作には使わない
今朝はものすごい感覚というマニアックなお話でした
奥が深いのですよ!!職人の世界は!!
感覚で仕事しているのです職人は!!
たまにお客様の要望に対して要望に沿えない返答をすることがある
これは申し訳ないが表面だけではない感覚から来る経験をもとに
お話しているということを
ご理解していただきたい
経験とは=感覚となる
こういうことを学生時代勉強で開花出来なかったことが後悔先たたず・・・
反省・・・・
棟梁頭はからっぽですので感覚が入りやすいのですかね?
最後がしまりのないブログでした
また次回!!
いいことかくなぁ?今朝の俺・・・笑い
がんばろう!!大工!!

関連記事

コメント

  • コメント (0)

  • トラックバックは利用できません。

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

CAPTCHA


投稿記事一覧

PAGE TOP