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カンナの話

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こんばんは やっとブログが書ける暇ができました。
今月は休みナシでがんばっています 来週の今日から和風平屋の家が建てはじめ
ます 上棟が終わったら 少し休んで 花見でもしてすごしたいですが できるでしょうか?
ここ2日は和室絡みの柱をカンナで仕上げていたのですが、何せ全体で102本の柱の7割 70本が和室絡みの柱  普通和室ひと間に対し9本といえばいかに多いかお分かりいただけるかと? ありすぎですね 
以前も書きましたが 今は中々カンナで仕上げた柱は少ない、今は超仕上げという機械に入れればきれいにけずれて3秒ほどで1面が終わってしまう
では機械けずりと昔ながらのカンナとでは何が違うのかと言うと、見た目は言われないと分かりません 違うのは手ざわりとツヤが違います 
木が鏡みたいになります。 数年たつと輝きが違ってくると思います。
さてこのカンナ とても難しくシビアな道具 今日はこの話です
上の写真のカンナ台よく見ると丸が左右に二つかいていますが、
実はこの台は丸の部分の辺しか柱に当たっていません ほかは、すきとられています。(掘れている)
理由はカンナは、新聞紙一枚を5回くらいに分けてけする道具なので 
刃よりもその他の部分が、わずかに高くては削りカスは出ません 
また当たる部分を減らし、抵抗を柔らげ引きを軽くするためでもある。 
またこの台合わせは、刃と一致しないとならないので 研ぎのときに気を使う (まっすぐに研がないといけない)
研ぎと合わないと柱くらいの仕上げになると
全然きれいに仕上がらない 
これができるようになるのにはかなりの年月が必要
おまけに刃は端をわずかにRにする まっすぐな刃にしてしまうと刃より広い巾の柱を仕上げると、刃の端部が通った後がついてしまうのでわずかにRに研げば滑らかにけずれるのでこれが出ない 
Rに取りすぎると今度はそこに こ がふいてしまう
いわゆるけすれていない症状が出る
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台の次は刃の仕込みです 刃が入る斜めの部分が少し黒いかと思うのですが
これば刃の裏に鉛筆を塗りこみ刃を入れ、すぐに抜き鉛筆が付き当たったところをけすっていき
全体が均等に当たるように仕込んだからです 
車のシートと同じで、刃も刃の形にあったシートになじませてあげる
体にぴったりあったシートに乗せてあげれば加速中も刃がガタガタしないと言えば分かっていただけるかと?
しかしやりすぎるとゆるくなってしまいこまるので 新しい台にいれてもらうときは
たたいても刃が出ない六分仕込みに指定して(ホームセンターのはすぐ使えるようになっている)自分で調節していき 1時間くらいかけて初めてのぞくと刃が台から出るようにする  
柱を仕上げるカンナは硬さがものをいう 2、3発たたいたくらいで刃が出てくるようでは柱は仕上げられない また こ がふいてしまう
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次は刃です カンナの刃は2枚ありますが、これを裏刃というのですが2枚とも刃の先端で合わせて裏から明るい方をめがけてのぞくとわずかに光が見える 
これが髪の毛1本くらい これだとまたまずい 台に硬く仕込んだ刃ならまだいいがゆるいと
この隙間にけずった木のカスが入り込み また こ がふく 
だから刃の裏側は裏刃とも合わせないといけない 台と刃と裏刃が会わないと厳密にはいけない 
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さらに写真の台の裏側 刃の出ている部分(口という)左が刃と隙間がほとんどないカンナ 
右は使い込んだカンナ 口が広いと今度はカンナを引いた時パンクした車のようにバクバク ガタガタと踊ってしまい削れない 段差があったりするとよくわかる  ただ現場では口の広くなってしまったカンナをよくつかう 
口が広くなる原因は、木の小口(年輪の部分)などをけすりつけるのにつかうから 台が減っていってしまうから 
台を直せば直すほど口が広くなってしまうので 数年に一度新潟に刃ごと送り
左のように入れなおしてもらい また柱もけすれるように直す 
このくりかえし
カンナがいかにシビアな道具かお分かりいただけましたか?
文では難しいですが カンナは大工道具ではピカイチ難しい道具です
だから誰でも使いこなせる道具ではないのです

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